向いてないけど、母になりました。

ことごとく育児に向いてない30代女の日々奮闘記

痛みビビリ女の出産レポート②

humukimama.hatenadiary.com

前回記事の続きです。こちらから読むのをおすすめします。

 

両親合流〜いざ手術室へ

分娩室から手術室に移動する際、外で待ってた両親とも顔を会わせることができました。

事前に夫が実母に「帝王切開になるかもしれない」と連絡をしてたので状況は把握してるみたいでした。

手術室まで私、夫、実両親、助産師さん達で移動。

ドラマでよくある「手術中」のランプがつく部屋の前に到着。夫と両親はここまで。

「なにこれまじでドラマやん…」と私がボソッと呟くと、母が背中をさすりながら

「そうそうドラマ!これで最終章!ハッピーエンドで終わるよ!」と声をかけてくれました。

声の掛け方が相変わらず独特やな…と冴えない頭でボーッと考えてました(笑)

 

助産師さんが家族に「30分後くらいに赤ちゃんに会えますよ。1時間後にお母さんの手術も終わると思います」と説明されていました。

あと1時間!あと1時間耐えれば終わるーー…!!

そして私のみ「手術中」のランプが光る部屋へ吸い込まれていきました。

 

帝王切開開始

手術室に入ってからは色々なお医者さんや看護師さんが代わるがわる挨拶をしてくれました。

車椅子で付き添いをしてくれていた助産師さんともここまで。

最後まで「手術中は痛くないんですよね?麻酔使うから大丈夫ですよね?」としがみついて聞いてました。

「内臓を触られてる感覚はあるけど痛みはないから大丈夫だよ」と言ってもらえました。

どこまでいっても痛さのことで頭がいっぱいです(笑)

帝王切開経験者の義姉も同じこと言ってたし、とりあえず術中は大丈夫だろう!とこのあたりで腹を括りました。

 

ここで余談。

このあたりで「ハッ!お腹見せるようなハレンチな格好しないから縦切りでいい」って言ったけど

健康ランド好きだから温泉でもお腹見せることがあるのか…としょうもないことを思い出す。

まぁそれも勲章勲章!とすぐ開き直りました。しょうもない余談。

 

話は戻り手術台のベッドに乗せられ、麻酔を注入。

体の色々な場所に保冷剤を当てられ「これは冷たいですか?」「これは感覚ありますか?」と色々聞かれました。

万が一にも「麻酔の効きが甘かった!」となったら超怖いと思って0.00001mm(?)でも冷たいと感じたら「冷たいです!」と言うようにしてました(笑)

なので麻酔科の先生も「なんか今回効くのになかなか時間かかるねぇ」と仰ってました。

ゴメン私がかなり大袈裟に申請してるから(笑)

最後お腹の方にもなにか触ってて「これは痛いですか?」と聞かれて「う〜ん…痛くはないですけどなんか違和感はあります…!」と抵抗したら

「うん。何してるかは言わないけどこれで痛くないなら麻酔はバッチリ効いてるね!問題ないね」と言われました。

何してたんだ怖すぎるだろ!!!!

でも言わなくていい!!!!

 

話が違う。痛すぎた帝王切開

そして担当の先生による「これから始めます!」の合図の元ついに帝王切開が始まりました。

※ここからちょっとグロっぽい表現もあるので苦手な方は要注意!

 

帝王切開は部分麻酔なので意識ははっきりあります。

いっそ全身麻酔で意識ないうちにやってくれ…

以前どこかで「帝王切開中、目開けて上を見てると手術中のライト板に反射して自分のお腹の中身が見えることがあるから要注意」

という文言を見かけたことがあるので怖すぎてずっと目は閉じてました。

確かに皆の言う通り痛みはないけど触られてる感覚はあります。

そして音がまたジュプッジュプッとスプラッター映画のようにリアルで気持ち悪かったです。

なにこれ全部私の臓器の音なの…怖すぎる!!

 

そしてこのあたりから明確に感じました。痛みを!!!

下腹部あたりがやけに痛い。

待って、痛い、痛いです…!イタイ!イタイ!!!」

前日からの指2本〜バルーン注入〜陣痛開始まで痛いことはあっても声が出るほどではなかったです。

それがここに来てまさかの大絶叫。

私のあまりの痛がりに頭上にいた麻酔科の先生が「下を触られると痛いんだね?」と確認。

もう痛すぎて声も出ず、無言で何度も頷く私。

 

🧑‍⚕️「はい子宮切るよ〜」

(言わんでいい!!声に出して言わんでいい!!)

 

もうここら辺りから覚えてないくらい痛かったです。

「あ"あ"あ"あ"あ"」と「痛い」と「もう嫌だ」しか言ってなかったと思います(笑)

ずっと隣にいた看護師さんの手を強く握ってました。

あの看護師さん手に血豆できちゃったんじゃないかなってくらい強く握ってました。

え?帝王切開ってこんな痛いの!?聞いてない!私の知ってる帝王切開じゃないんだけど!?

なにこの絶叫。もはや自然分娩じゃん!?

あーだめだなにも考えられない。痛い!!痛すぎる!!!!!

 

ついに息子誕生

そして何分経ったか分かりませんがついに息子が取り出されました。

出産前日の記事では

せめて産まれる瞬間ぐらいは「おめでとう」と言ってあげられるように。 この世に出てくる子が私から聞く初めての言葉が「おめでとう」になるように。 出産時はそれだけに意識を集中させようと思います。

明日出産です!! - 向いてないけど、母になります。

なんてキリッとした雰囲気でそんなこと書いてました。

 

<<実際の現実>>

👶「オギャァオギャァオギャァ〜〜」

👩「泣いたぁ〜〜〜〜〜〜(安堵の号泣)

イ"テ"エ"エエ"エ"エ"ッッッ!!!!!!

あっ…おめ…おめでと…(瀕死の小声)

ああああ痛い!!痛い!!無理無理無理!!!痛い痛い痛い(以下エンドレス)」

 

まぁ理想と現実というのはこんなもんですよ。

 

ただ子供がちゃんと産声を上げてくれてとにかく本当に安心したのだけは覚えてます。

口蓋裂で呼吸障害などがあって泣かなかったらどうしようっていう心配もしてたので

大きな泣き声を聞いた瞬間だけは痛さも吹っ飛んでいたように思います。

まぁ体感5秒くらいだけど(笑)

 

そのあとはもう感情グチャグチャでなんの涙か分からない涙がボタボタ零れてとにかく私も声を上げて大泣きしました。エケチェン2人状態。

あのとき何を思っていたのか、何であんなに涙が溢れたのか。3日経った今となってはもうあまり思い出せません。

ここに至るまでの葛藤とか、妊娠中のこととか、我が子がちゃんと産まれてきてくれたこととか、全ての感情が全部一気に来て飲み込まれるような感覚でした。

 

ただこのときはまだ産声を聞いただけで赤子の姿自体は見てませんでした。

痛みと感情爆発でもう訳が分からなくなっていた私に助産師さんが気を遣ってくれて

「お子さんの顔見ますか!?落ち着いてからにしますか!?」と聞いてくれて

(普通すぐ見ますって言うんだろうけど、ダメだとにかく下腹部が痛すぎてクラクラする…)

「お…落ち着いてからにします…」と返答。

腹切られながら(こういうところがまだまだ母性ないんだよなぁ…普通すぐ見るだろうよ)と、そこはなんとも冷静に考えてました(笑)

そして「わかりました!」と助産師さんが子をNICUへ連れて行くのを先生が制して、

「お前がNICUまでついて見てあげる訳じゃないだろ!?ちゃんとお母さんに顔見せてやれ!」と怒られてしまっていました。

あぁぁ…なんかゴメン…!私が落ち着いてからにするなんて言ったから無駄に怒られちゃってるじゃん…!

やっぱ「顔見ます!」って言えば良かった…ヤダ〜;;;と謎の後悔。(この間ずっと下腹部が激痛)

どこまで行っても私はとことんこういう女だよな、と改めて思わされました(笑)

 

そして我が子と初対面。

顔を見た瞬間、また訳がわからない感情が押し寄せてきて号泣。

口元も初めて見ました。

口唇口蓋裂のお子さんをご出産された方が

「最初は受け入れられるか心配だった。でも産まれた我が子を見たら可愛くて全部吹っ飛んだ」と話されてるのをよく聞きます。

それはとても素敵で素晴らしいことだけどそうじゃないパターンだって存在します。

私は私が率直に思ったことをちゃんと本音で書くね。

 

私は「思いの外、裂があるな。鼻まで達している。これから何度とある手術、通院。

きっと簡単な道のりじゃない。本人もこのことで悩むことがきっとたくさんある。

でも本人がこの世界で幸せに生きられるよう親として全力でやれることをやるしかない。

やるしかないんだ」って、責任のような覚悟のようなそんな感情がブワァッと押し寄せてきました。

責任と覚悟の涙がダバダバ流れてる、そんな感じでした。

「可愛い」なんて思える心の余裕は正直全くなかったです。

 

そして2〜3秒ほどの対面で子は即NICUへ。

そこから今度は私のお腹の縫合…と、まだまだ痛みは続きます。

先生の手術の手さばきがあまりにも速すぎて終始驚いてました。

帝王切開ってあんなスピード感溢れてやるんだね…お医者さんってすごい。

そりゃ高収入なはずだよ…いやスゴすぎるよ…高収入であれ…とか思ってました。

余計なことばっかり考えてるしらす

 

無事帝王切開終了

手術も終盤になるとやっと痛みが取れてきて私もだいぶ精神的に落ち着いてきました。

終わり頃はもううわ言のようにずっと「股が痛い…下が痛い…」と呟いてました。

そして先生が私の方に回り込んでくれて「お疲れ様!!終わりましたよ!」と告げてくれました。

告げてくれたのは良いんだけど、その手術服には殺○現場か?ってくらいベットリ血の跡がついていてヒィィィッてなりました。

あれ全部私の血やんな???怖い!!怖すぎる!!なにこれもう事件現場じゃん!!?

私は泣きながらずっと「ありがとうございます。ありがとうございます」とお礼を連呼してました。

 

術後は一気に和やかなムードになり、先生たちも世間話なんか始めちゃったりしてました。

それが「あぁ…世間話できるくらい順調に終わったんだな」と思えてこっちも安心しました。

初めは気付かなかったけど手術室ではずっとモンパチとかGO!GO!7188とか世代ど真ん中の曲が流れてて

これ私が90年代生まれだから世代に合わせて流してくれてるのか…?と疑問に思いました。

血だらけの手術室で聞いたGO!GO!7188の「こいのうた」恐らく一生忘れない(笑)


www.youtube.com

 

そこからベッドに運ばれて(医療ドラマでよくある「1の2の3!」でベッドに運ばれるのを初めて経験して興奮する)

安静にしたのち、待合室で待っていた夫、両親と再会。

「頑張ったね」「お疲れ様」と労ってくれました。

泣きながらどうしても夫と手を繋ぎたくて手を伸ばしたら何故か父が私の手を握ろうとして

母が「あんたじゃないよ!旦那だよ!」って父の手を叩いて払い除けてた。ナニコレ

でもあのときぎゅっと手を握ったときの夫の顔は一生忘れないかなと思いました。

 

そんなこんなで私のドタバタ出産ドラマ最終回は無事終了しました(笑)

翌日後日談。麻酔科の先生とお話しする機会があって

やっぱり術中の麻酔が上の方に効きすぎてて下の方があまり効いてなかったようでした。

どうしても個人差が出てしまうので致し方ないけど結構珍しいパターンだったと聞かされました。

ほらやっぱあんま麻酔効いてなかったんだよ;;;;;;;

あんなに入念に(半ば嘘までついて笑)麻酔確認したのに結局はしっかり痛かったです。

 

ブログでも前々から「痛いの怖い!痛いのだけは嫌!」と叫び続けてたしらすでしたが

結局蓋を開けてみれば、無痛分娩の痛い処置だけはしっかり味わい、自然分娩の陣痛も味わい、麻酔があまり効かなかったというレアケースな帝王切開も味わい。

結果、痛いメインディッシュフルコース堪能してきました😇

まぁこのあと手術を上回るレベルの帝王切開術後の痛みが翌日から待ってるんですが、このときにはそんなこととは露知らず。

ひとまず母子共に無事で終わったドタバタ出産劇場に安堵していました。

 

現在は術後3日経ちまして私はまだ産後入院中です。子もNICUにいます。

今は毎日NICUに通って子の様子を見に行ったりしてますが、それだけでも日々自分の感情がめまぐるしく動かされていてブログに書きたいことがいっぱいです。

毎日毎日今までの人生で知りもしなかった新しい感情がドバドバ流れ込んできて、気持ちの処理が全く追いついていない感じです。

でもできるだけアウトプットしていきたいな〜とは思ってます。

 

ひとまず出産レポートはこのへんで!

「向いてないけど、母になります」改め「相変わらず向いてないけど、母になりました」。

ではではかしこかしこ!

 

 

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