向いてないけど、母になりました。

ことごとく育児に向いてない30代女の日々奮闘記

入院手術を経て私の心境の変化

どうもこんにちはしらすです。

この度無事、子供の口唇縫合手術が終わりました。

手術の経過は以下↓にまとめてあります。

humukimama.hatenadiary.com

 

ここでは息子の入院・手術を経て私自身が思ったこと…というかいつもの自分語り(笑)をしようかなと思います。

 

術後の息子を見て

手術は大きな問題もなく無事終了しました。

とはいえ裂けた唇を縫った状態で戻ってきたのでその姿は本当に痛々しかったです。

口元を触らないよう両肘は抑制され、鼻や口元にはテーピングが貼られ血も滲んでいました。

点滴や酸素吸入など多くの管に繋がれ、そして唇には痛々しい縫い目の跡。

経管栄養チューブが入って声も出にくいのか弱々しい泣き声を上げながら息子は病室に戻ってきました。

 

その姿を見て、私は自然と涙が止まらなくなりました。

「頑張ったね。よく頑張った。お疲れ様」って、本気で本気で思いました。

それぐらい本当に頑張った姿で息子は帰ってきました。

 

母性が薄い自覚は重々あるし、気持ちがついていかないまま育児してたから正直術後の息子を見ても涙なんて出ないだろうと思ってました。

勿論心配してたし「頑張れ!」っていう応援の気持ちはあったけどそこまで感情が乱れるほどではないと思ってました。

 

でも違った。全然そんなことなかった。

 

頬に涙の筋を浮かべて、痛々しい姿でか細く泣きながら手術室から帰ってきた息子を見て

なんていうか…自分のことのように辛かったです。

今まで「つらいしんどい逃げたい」と思い続けてた育児の中ででも見せてくれた笑顔や可愛い仕草を思い出して

早くまたあの笑顔が見たい。早くまた一緒に絵本読んだり散歩して遊ぼう。って本気で思いました。

「こんな辛い目に遭わせるような姿で産んでしまってごめん」と本気で謝りたくもなりました。

私の中で『子供に対する想い』みたいなのが明確に変わった瞬間でした。

 

「母親」という立場がどうしても苦手で、認められなくてずっと目を背けてきました。

それでもこんな低意識のどうしようもない奴でも彼の母親は私しかいないんですよね。

それならこんなどうしようもない母親だけど彼のためにできることはしてあげたいってやっと思えるようになりました。

「手術」という大きな出来事があって初めて「目の前の子供は自分の子なんだ。そしてその子の母親は自分なんだ」ということを強く認識させられた気がしました。

今までそんなことすら認識できてなかったのかって苦言呈されそうだけどこれが本音です。

 

子と離れたからこそ分かったこと

前回の記事でも書いたように今回の入院、私たち夫婦は夜間付き添いしませんでした。

(病院の方針に従って9時〜21時まで面会可能。その他の時間は夜勤看護師さんに任せる形)

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手術日前日の午後から入院をしました。

まだ手術前で子も割と元気だったのでその夜は看護師さんにお願いして夫婦で外食に出ました。

ミルクの時間とか何も気にしなくていい外出。

出産以来初めて夫とゆっくりした外食。

夜の街を大人だけで歩いている。なんだか不思議。

日中以外全く外に出ない生活をしてたので5月の夜がまだこんなに肌寒いのも初めて知りました。

大人だけでゆっくり話しながら食事してる。なんだか不思議。

1人病室にいる息子には悪いと思ったけど見るもの感じるもの全てがあまりに久しぶりすぎて新鮮で開放的でした。

 

ただ同時に「あれ、こんなもんだったっけ」とも思ったんです。

確かに楽しい。何も気にしなくていいってこんなに身軽なんだって改めて思いました。

でも育児中喉から手が出るほど欲しかった「自由」ってこんなもんだったっけ。

怒涛の育児漬けで出産前の生活がやけにキラキラして見えてたけど、いざその「自由」を再経験してみたら

「あぁ〜なんだか美化しすぎてたけどそういえばこんなもんだったな」と思い出してきたんですよね。


そりゃ子育てしてたら一生この「自由」が帰ってこないっていうなら躊躇う。

というかもしそうだったら恐らく私は子供を産まない選択をしてたと思います。

でも子育てって期間限定だもんなぁ。

子供はどんどん成長していく。

できることも増えていっていつか私たちの元から巣立っていく。

そしたら自然とまた「自由」は手に入る。永遠になくなるものじゃない。

今はまともに寝られなくても、ご飯もお風呂もゆっくり入れなくても、いつかは必ず元に戻る。

そう思うと閉鎖的で毎日毎日「早く離れたい」と思っていた息子との生活も

実はすごくかけがえのない時間だったんじゃないかってやっと、やっっっっと思えました。

 

でもこれは付き添いしないで息子と物理的に離れたからこそ思えたことだとも思います。

もし入院前の私の精神状態でそのまま24時間付き添い入院なんてしてたら相変わらず

「もう無理。何も楽しくない。早く離れたい」って思ったままだったと思います。

きっと今の生活に満ちている尊さみたいなものに気付かないまま過ごしてたんじゃないかなぁ。

だから私の場合は本当に付き添い入院しなくて良かったと思いました。

息子には申し訳ないけど離れて良かった。

離れてみて分かること・気付くことが沢山ありました。

 

入院・手術を経て気付いたこと

私は子供はおろかそもそも人間が好きじゃないタイプで、自己犠牲的な母性もないし、「お世話」とかも超苦手だしむしろ嫌い。

そんな状態で始めた育児は案の定向いてないのオンパレードでした。

辛いことしんどいことばっかり。

でもこう言うと当事者の息子は不快だろうけど、だからこそ私の元には医療的ケア児の子が来たのかなって思いました。

入院や手術とは縁のない、いわゆる普通の育児をしてたら今でも私はずっと文句ばっかり垂れてたんじゃないかなと思います。

でもそうじゃなかったからこそ見えた世界とか価値観とか考え方があって。

本当に息子のお陰で貴重な経験をさせてもらってるなぁと今回の出来事を通して実感しました。

こんな機会でもないと小児病院という世界を覗くこともできなかっただろうし。

改めてこんな私の元に来てくれてありがとうな…息子よ、と思いました。

 

今日はついに子の退院日です。

退院したらまた怒涛の育児生活が始まって、それこそ体力的にも精神的にもしんどい日々が戻ってくるんだろうと思います。

文句のひとつやふたつやみっつもよっつも(笑)相変わらず垂れるんだと思います。

「キチィ!キチィ!」っつって育児やるんだと思います。

でも確実に入院前とは違う心持ちで育児に臨めるんじゃないかなと思います。

それくらい(部分的・間接的ではありますが)息子と離れた10日間は大事な期間となりました。

 

さてたった生後4ヶ月の息子はこの度大変な手術と大変な入院生活を終えたんです。

私の御託はひとまず置いておいてめいっぱい可愛がってめいっぱい甘やかしてめいっぱい家でリラックスしてもらおうと思います。

少し気持ちが前向きになった母と1週間育休を取った父で出迎えます(笑)

 

ではかしこかしこ。

 

 

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